2021 年 57 巻 1 号 p. 48-53
症例1は14歳男児.間欠的な左腰背部痛を契機に左尿管内の腫瘤性病変を伴う左水腎症を指摘された.症例2は15歳男児.10歳時より間欠的左腰背部痛を認め,15歳時にMRIで左腎盂尿管移行部の壁不整を認めた.この2例に対して腹腔鏡下左腎盂形成術を施行した.逆行性腎盂尿管造影(RP)を先行し,上部尿管から拡張腎盂に向かう陰影欠損を認め,腹腔鏡下にポリープの基部を含む尿管を切除した.共に単発性で,病理組織学的にfibroepithelial polypと診断された.間欠的な腰背部痛を伴う水腎症では,尿管ポリープも鑑別診断にあがる.ポリープは腎盂尿管移行部に発生することが多いが,その位置や数が術式に影響するため,手術に先行したRPが推奨される.また,鏡視下手術は近接して拡大視が可能であり,尿管内のポリープ基部を観察して残存病変を残さない手術をするためには良い選択肢である.