日本小児外科学会雑誌
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症例報告
内視鏡的バルーン拡張術後にperoral endoscopic myotomy(POEM)を施行した小児食道アカラシアの1例
菅井 佑飯沼 泰史平山 裕愛甲 崇人黒沢 大樹
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2021 年 57 巻 4 号 p. 742-747

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抄録

経口内視鏡的筋層切開術(POEM)は成人の食道アカラシアでは第一選択の治療法となりつつあるが,小児の報告例は少ない.今回,内視鏡的バルーン拡張術(拡張術)後にPOEMを施行した小児症例を経験した.症例は15歳女児.1年前から続く嚥下困難感を契機に食道アカラシアと診断した.入院14日目に拡張術を施行したが効果は乏しく,経管栄養を導入し入院21日目に退院した.患児の受験が終わってから腹腔鏡下筋層切開術の方針としたが,精神的苦痛が強く待機困難と判断し,消化器内科の協力を得て初診から2か月後に他施設にPOEMを依頼した.手術では食道体部後壁5時の粘膜下トンネルから食道と胃の内輪筋を7 cm切開した.術後のEckardt scoreは6点から0点となった.術後5か月現在,症状の再燃は認めていない.POEMを行う際は小児外科医と消化器内科医の緊密な連携が求められる.

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