症例は8歳女児.1歳時から慢性便秘を呈していたが医療機関は受診していなかった.7歳時に突発的に腹痛を生じ,理学所見および画像検査よりS状結腸軸捻転症(sigmoid volvulus: SV)と診断した.全身麻酔下に内視鏡的捻転解除術が施行され,その後の注腸造影所見からS状結腸過長症の診断を得た.慢性便秘に対し緩下剤や漢方薬内服による排便管理を試みたが改善を認めなかった.初発から10か月後に再度SVを生じ,再び内視鏡的に解除した.SVを反復していること,慢性便秘が保存治療抵抗性であることから外科的治療の方針とした.8歳時に腹腔鏡補助下S状結腸切除術を施行し,S状結腸を20 cm切除した.術後は便秘が著明に改善した.S状結腸過長症はSVや慢性便秘の原因となり,QOLを低下させる要因となり得るため,症状のあるS状結腸過長症に対して外科的治療を選択することは妥当と考えられた.