日本小児外科学会雑誌
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症例報告
胎児治療を繰り返すことにより胎児水腫が改善し満期まで妊娠継続できた肺葉外肺分画症の1例
岩崎 駿阪 龍太田附 裕子奥山 宏臣永嶺 由貴恵原田 宙実味村 和哉遠藤 誠之渡邊 美穂
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2022 年 58 巻 6 号 p. 907-911

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抄録

肺葉外肺分画症は,先天性肺気道奇形より低値のCPAM(congenital pulmonary airway malformation)volume ratio(CVR)で胎児水腫を呈し得る他,病態の急激な悪化を来し得るため頻回の胎児超音波検査と適切な胎児治療を要する.今回,胸水貯留から胎児水腫へ急激に進行した肺葉外肺分画症の胎児に対し,複数回の胎児治療により安全な周産期管理し得た症例を報告する.症例は7経妊2経産37歳女性の胎児.妊娠26週に胎児超音波検査で胸水を伴う左肺葉外肺分画症と診断された.その後に胎児水腫が出現し,母体ステロイド投与2回,胸腔穿刺3回,左胸腔-羊水腔シャント2回の胎児治療を実施した.胎児治療により胸水をコントロールすることで胎児水腫の悪化を防ぎ,妊娠33週以降より胎児水腫の改善と病変の縮小を認め,妊娠継続できた.正期産・経腟分娩で出生し,人工呼吸管理を要したのは一時的であった.1歳時に待機的に胸腔鏡下分画肺摘出術を施行し,術後経過良好である.

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