日本小児外科学会雑誌
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症例報告
急性腹症で発症し男性化徴候を契機に診断された副腎皮質癌の1例
髙野 祥一 木下 義晶小林 隆髙橋 良彰荒井 勇樹大山 俊之横田 直樹菅井 佑細貝 亮介近藤 修平
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2023 年 59 巻 5 号 p. 892-898

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抄録

小児副腎皮質癌は稀な悪性腫瘍である.今回我々は急性腹症で発症し,男性化徴候を契機に診断に至った小児副腎皮質癌の1例を経験したので報告する.症例は7歳女児.発熱と右上腹部痛を主訴に近医を受診し,腹部造影CTで右後腹膜に最大径11 cmの腫瘤を認め当科紹介入院となった.右上腹部に圧痛と右季肋下に弾性硬の腫瘤を触知し,思春期男性様の体臭,顔面のざ瘡,陰核肥大の男性化徴候を認めた.副腎皮質癌を疑い血液内分泌検査を実施したところ血中DHEA-S 24,680 ng/mlと著明高値を認めた.右副腎腫瘍に対し右副腎腫瘍摘出術を施行し,病理診断で副腎皮質癌と診断された.術後はミトタンを含む化学療法を施行した.現在術後1年4か月経過し再発なく経過観察中である.副腎皮質癌は機能性腫瘍であることが多い.男性化徴候のような特徴的な症候を呈する小児の後腹膜腫瘍では本症を念頭に診断,治療を行う必要がある.

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