日本小児外科学会雑誌
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症例報告
後腹膜奇形腫との鑑別が困難であった腎外性腎芽腫の1例
植松 綾乃 久松 千恵子福澤 宏明畠山 理吉田 牧子
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2024 年 60 巻 6 号 p. 927-933

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抄録

腎外性腎芽腫は稀な腫瘍で,多くは後腹膜腔に発生し充実性腫瘤の形態を呈する.今回我々は,画像検査上後腹膜囊胞性病変を呈し奇形腫との鑑別が困難であった腎外性腎芽腫の1例を経験したため,文献的考察を含めて報告する.症例は8歳男児.腰痛,腹痛,発熱を主訴に前医受診した.血液検査で炎症所見を認め,腹部造影CT検査では仙骨前面に径3 cm大の内部に造影効果のない囊胞を疑う病変を認め,後腹膜奇形腫が疑われた.腫瘍マーカーの上昇や画像上転移を示唆する所見は認めなかった.抗菌薬加療にて症状が軽快した後,当院にて腫瘍摘出術を行った.腫瘍は被膜に包まれ,一側では周囲組織との癒着が著明であった.病理組織所見では囊胞成分は認めず充実成分のみで,囊胞と考えていた部分は壊死組織であった.病理組織から腎外性腎芽腫と診断した.後腹膜腫瘤性病変の鑑別の一つに腎外性腎芽腫も念頭におく必要があるものと考えられた.

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