日本小児外科学会雑誌
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症例報告
著明な胆管拡張を来し先天性胆道拡張症との鑑別を要した川崎病の1例
中島 雄大佐野 信行 鈴木 保志朗
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2026 年 62 巻 2 号 p. 162-167

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抄録

川崎病は主要症状の他にも多彩な症状を来し,胆汁うっ滞を生じる症例も存在するが,総胆管拡張を来す症例は少ない.急性期に直径50 mmを超える著明な総胆管拡張を来し,先天性胆道拡張症の合併を疑われたが速やかに軽快した川崎病の1例を報告する.症例は2歳6か月の男児.川崎病加療中に造影CTで著明な総胆管拡張を認め,既に存在していた先天性胆道拡張症が川崎病によって増悪したものを疑い,根治手術も検討した.しかし,川崎病治療完了の頃より速やかに総胆管拡張は軽快し,計6年間のフォローでも再拡張を認めず,MRCPでも膵・胆管合流異常を認めなかったため,川崎病に伴う一過性の総胆管拡張であったと判断した.今後も症例の蓄積が必要だが,川崎病経過中の総胆管拡張は川崎病の軽快とともに改善する可能性があり,早期の治療介入に関しては慎重に検討すべきと考えられた.

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