日本小児外科学会雑誌
Online ISSN : 2187-4247
Print ISSN : 0288-609X
ISSN-L : 0288-609X
症例報告
難渋する空腸瘻の管理にラッププロテクター®が有用であった1例
戸田 郁文鮫島 由友 藤村 匠森 禎三郎狩野 元宏加藤 源俊早津 成夫上牧 勇藤野 明浩
著者情報
ジャーナル オープンアクセス

2026 年 62 巻 2 号 p. 168-171

詳細
抄録

空腸瘻からの腸液漏出管理に難渋していた症例に対し,ラッププロテクター®による新たな管理を導入し改善を得たため,その詳細と有用性について報告する.症例は食道閉鎖症術後で重症心身障碍のある45歳男性.経腸栄養のため胃瘻と腸瘻が造設されていたが,腸瘻周囲の化学性皮膚炎と低栄養状態が持続し,長期にわたり入院管理となっていた.両親の高齢化に伴う患者の施設入所の希望があり皮膚障害と栄養面の改善,管理の簡素化を目的に当院へ紹介となった.当院転院後,腸液漏出の軽減目的に腸瘻にラッププロテクター®とE・Zアクセス®を装着した.本管理開始後2か月で瘻孔は縮小し腸瘻周囲の皮膚炎は著明に改善した.漏出していた腸液が吸収されるようになり体重も約4 kg増加した.1年経過し皮膚・粘膜障害等の有害事象は認めない.腸液漏出による腸瘻周囲の皮膚炎に対してラッププロテクター®による管理は低侵襲かつ簡便で有用な方法と考えられる.

著者関連情報
© 2026 一般社団法人 日本小児外科学会

この記事はクリエイティブ・コモンズ [表示 - 非営利 - 継承 4.0 国際]ライセンスの下に提供されています。
https://creativecommons.org/licenses/by-nc-sa/4.0/deed.ja
前の記事 次の記事
feedback
Top