抄録
本研究は高次団粒吹付工により緑化を行った経過年数の異なる切土法面について, 土壌動物による環境評価の可能性を検討した。調査は静岡県戸田村の経過年数の異なる道路法面4ヶ所で行い, 「大型土壌動物による環境診断法」(1995, 青木)による評点法により評点を算出した。その結果, 評点は施工年数が古い法面ほど高い傾向が見られ, 本調査地の法面の環境が緑化後, 年数の経過すると共に回復していくことが推測された。また, 環境指標生物としての有用性が報告されている陸生等脚類について検討したところ, 年数の古い法面ほど種類も多く, 豊かな環境を好む種が出現した。陸生等脚類は緑化後の経過年数の変化に伴って種組成が変化することが推察され, 土壌動物による緑化法面の環境評価の可能性が示唆された。