抄録
ミツバツツジ節自生地復元に用いられている種苗における雑種の発生について調べた。民家由来の種子から苗木を生産育成している花木センターの苗木畑において形態調査を行ったところ, 様々な雑種形態を持つ個体が全調査個体中27 %確認された。また,人工受粉実験を行ったところ,ミツバツツジ節内では結実率が80 %近く,交配親和性は高かった。さらに,ミツバツツジが植栽された庭において,ミツバツツジとキヨスミミツバツツジがコマルハナバチをポリネーターとして共有していることが確認できた。よって導入苗木に雑種が存在する可能性は高く,自生地以外の地より導入されたミツバツツジ節苗木が存在する庭からは,自生地復元用の種子は採取しない方が望ましいと言える。