抄録
三宅島雄山の山腹では,2000年噴火以降の継続的な火山ガス噴出により山腹の森林植生が深刻な被害をうけ,ほぼ全滅した。現在も季節風の風下の山腹では,火山ガスによって植生回復が遅れている。近年,火山ガス噴出量の大幅な減少とともに,ガス耐性のある草本や木本による植生回復が可能であることを,緑化試験によって実証した。この試験のなかで火山ガスの影響を受けた山腹斜面の侵食防止と緑化を同時に推進することが可能な環境保全型ロール資材 (東京クレセントロール®) を開発した。本論では,ロール資材開発の経緯と設置試験の概要を報告する。