抄録
地下水位が高い海岸林のクロマツ 3本の垂直根を掘削調査した結果,最大根系深度は地表面から平均 -1.03 m まで伸長し,地下水によって垂直根の生長が阻害されていた。その最大根系深度の標高は,東京湾中等潮位(以下 T.P.) -0.02 ∼ 0.15 m の範囲にあり,その平均は T.P.0.08 m であった。また,周辺 6箇所にて地下水位変動を観測した結果,水位変動は,最高および最低水位の差はほぼ一定であり,標高や汀線からの距離に関わらず降水量に強い影響をうけていた。しかし,地下水滞水期間と最大根系深度の関係を把握するには至らず,調査期間の延長や,調査木により近い箇所で正確な地下水位を観測する必要がある。