日本臨床外科学会雑誌
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臨床経験
Nissen噴門形成術後の再発・合併症に対する再手術の経験
古北 由仁森本 雅美後藤 正和山本 洋太武知 浩和丹黒 章
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2012 年 73 巻 3 号 p. 527-531

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抄録
本邦では胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)や食道裂孔ヘルニアに対する手術件数自体が欧米諸国に比べ少なく,再手術に関する報告は極めて少ない.今回,当教室における噴門形成術の現状を報告するとともに,最近経験した噴門形成術後の再手術例に関してその原因や問題点などを検討した.初回手術は混合型巨大食道裂孔ヘルニアの4症例で,腹腔鏡下Nissen噴門形成術を施行し,2例が癒着のためHALS(hand-assisted laparoscopic surgery)へ移行した.再手術例は前医で開腹Nissen噴門形成術を受けた83歳,女性.ヘルニア再発とテレスコープ現象に伴う通過障害が出現し再手術を行った.食道裂孔周囲の癒着は強固で鋭的剥離を要し,上部消化管内視鏡を併用しつつ,改めて再噴門形成術を行った.亀背進行による腹圧上昇や初回手術の稚拙さが再発要因と考えられた.再手術は難易度が高く,再発の原因やリスクをよく検討した上で,慎重に適応を判断すべきである.
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© 2012 日本臨床外科学会
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