抄録
裸地の出現するタイミングは,裸地化した後に成立する植物群落の種構成に影響を及ぼす。望ましい植生への効率的な誘導に資する知見を得るため,河川高水敷において 3月,6月,9月に創出した裸地で,その後の植生を 3年間追跡した。裸地の出現時期は,その後の成立植生における生活史別の出現種数や被度に有意差をもたらした。 6月に裸地が形成されるとチガヤの優占化が進む一方,3月および 9月に裸地が形成されると,チガヤ被度は低く,代わってセイタカアワダチソウの被度が高まった。裸地の形成時期に応じて異なる裸地形成直後の飛来種子や発芽可能な種の種構成が,こうした差異をもたらす一因と考えられた。