本研究は,大学キャンパス内に設置されている緑化壁とコンクリート壁を座位と歩行の二つの行動パターンで被験者に眺めてもらい,壁面緑化のもたらす心理的効果について検証することを目的としてPOMS 試験とSD 調査,STAI Y-2 調査を実施した。得られたデータから分散分析を行った結果,座位と歩行のいずれの場合においても,コンクリート壁よりも緑化壁を眺めた場合の方がネガティブな感情が抑制され,ポジティブな感情が高まる傾向が確認できた。また,特性不安の低い人では,緑化壁を歩行しながら眺めた際に植物との日常的な関わりがある人の方が,植物との関わりがない人よりも「友好」の感情が高まる傾向が見られた。