2020 年 46 巻 1 号 p. 15-20
農地の水路に生育する湿地性植物の種構成と生育環境との関係を明らかにし,水路の生育地としての機能の評価,保全に向けた今後の水路管理方法を検討することを目的とした。4種類の排水路(末端,道路,1-2,3級排水路)で植生・環境を調査し,水路の環境と種構成の特徴を調べた。水路の環境は,物質の流れやすさと生育空間の大きさで特徴づけられた。末端,道路排水路では物質は流れにくく,生育空間が小さく,中生植物が多く、種構成が偏った。1-2,3級排水路は,物質の流れやすさ,生育空間の大きさが多様で,湿地性植物が多く,種構成も多様となった。流水の確保と,水量が多い場合の定期的な管理が種多様性に貢献すると考えられる。