2025 年 41 巻 5 号 p. 505-507
爪下部glomus 腫瘍は,治療として腫瘍摘出術が行われることが多いものの,その術式に関しては未だ議論が多い.顕微鏡下側方骨膜下アプローチを用いて腫瘍摘出術を行った2 例を経験した.本法は,病巣側の側方皮膚に切開を加え,末節骨に達し,骨膜に切開を加え,骨膜とともに腫瘍を背側に持ち上げるように剥離し,骨膜の深層から腫瘍に達するアプローチである.爪甲や爪床を損傷する可能性が少ないため,爪変形を回避できる可能性が高く,顕微鏡を用いて術野を確保することで腫瘍を確実に摘出することが可能である.本症例では術後に疼痛が軽減し,問題となるような爪変形はなく,再発は認めず,短期的な術後経過は良好である.顕微鏡下側方骨膜下アプローチは,爪変形と再発を予防し,術前の機能を早期に再獲得できる有用な方法と考える.