2025 年 41 巻 6 号 p. 849-850
重症手根管症候群(CTS)における超音波検査での正中神経断面積(CSA),短母指外転筋(APB)厚の有用性について特発性CTS の73 手で検討した.感覚神経活動電位計測可能(S1 群)39 手と不能(S2 群)34 手,APB の複合筋活動電位計測可能(M1 群)67 手と不能(M2 群)6 手を比較したところ,S2 群,M2 群ともにCSA は有意に大きく,APB 筋厚は有意に小さかった.重症CTS では神経伝導検査での定量評価が困難であるが,超音波検査でのCSA,APB 筋厚はいずれも定量評価として有用であった.