2025 年 42 巻 2 号 p. 134-138
基節骨頭単顆骨折後の変形治癒に対する手術方法として,関節内外の骨切り術や骨軟骨移植術などの術式が検討される.関節外での矯正骨切り術を行った2 例を経験した.手術は,骨折部対側の基節部側方皮膚に骨軸に沿って切開を加え,基節骨を露出し,骨膜を剥離してclosed wedge で骨切りを行い,楔状骨片を切除し,両骨切り面を合わせ,ワイヤーやスクリューで固定した.術後はPIP 関節部の変形が改善し,関節可動域制限は軽度であり,日常生活に支障はなく,スポーツや仕事に復帰している.関節外での矯正骨切り術は,関節内操作を行わないため,関節拘縮のリスクを軽減し,側方アプローチのため腱の癒着リスクも軽減する.また,骨切り部の接触面積を確保できるため安定した固定性が得られ,骨癒合にも有利である.本法は,関節面の適合性が比較的良い症例において有用な方法と考える.