抄録
医療施設における院内感染対策は安全な医療を患者に提供する上で必須である。院内感染対策の中で針刺し防止は、医療従事者を感染から守る目的で行われる対策である。針刺し事故の実体、背景を明らかにして、発生防止に向けての適切な対応を取ることは、労働衛生上はもちろん、リスクマネージメントの観点からも重要な問題である。今回、当院における針刺し事故報告書をもとに,過去6年間(平成9年度から平成14年度)の実態調査を行なった。針刺し事故の報告件数は60件であった。これらの針刺し事故の実態から、院内の安全管理体制の確立、職員の意識の向上、および具体的な針刺し事故予防対策の実行が、当院においても急務であると思われた。