抄録
情報専門職としてのサーチャーを取り巻く1970年代以降の情報環境の発展を概観し,サーチャーが日本において果たしてきた役割と,21世紀の高度情報化社会にあるべき姿や名称について考察した。考察にあたっては,サーチャーにアンケートを実施し,得られた回答も参考にした。サーチャーの仕事内容は情報化社会の進展により変化を遂げてきており,サーチャーを認定するのにインターネットを活用する資格試験内容や実施方法への見直しの時期にきている。21世紀に活躍するプロフェッショナルとしての情報専門職は,研究プロジェクトや企画経営に参画し,問題解決に積極的に関わり,必要な情報を的確に提供できる協働者(co-worker)となって,チームの目的達成のために大きな役割を担っていかなければならない。