図書の索引がどのように作成されているのか,その実態を把握するために,学術出版社の編集者へのアンケートとインタビュー調査,および著者へのインタビュー調査を行った。その結果,索引の必要性については,編集者,著者とも認識しているが,編集者は,時間の制約や体系的な索引作成技術の欠如などから,十分な索引編集を行なえない状況にある。一方,著者は,自分の図書の内容については熟知しているが,索引作成の技術や経験が少ない。総じて索引作成が適切に行なわれていない現状が明らかになった。今後,著者や編集者,出版社に対して,索引作成技術の普及やガイドブックの整備が求められる。