SF小説『スノウ・クラッシュ』で初めて言及されたメタバースは,現代では多様なVR/AR技術により物理空間を拡張する場として発展を遂げつつある。特に,コロナ禍によるリモートワークの普及に伴い,メタバースはオンライン会議システムを超える可能性を持つ社会的活動の場として注目されている。本稿では,メタバースの特徴,VR技術との関連性,教育や訓練への応用について紹介し,アバタの認知特性やメタバースを利用したオンライン講義,VRを活用した疑似体験の具体的な事例を挙げながら,メタバースの未来の可能性について考察する。