本稿は,初等中等教育における生成AI技術の活用についての最新動向を紹介する。小学校では,13歳未満の児童が直接生成AIを操作できないため,教師がAIを操作してその結果を共有する形式が一般的である。一方,中学・高校では保護者の同意があれば生徒が直接操作可能である。具体的な授業実践として,国語や図工の授業でのAI活用事例を挙げ,児童がAIの出力を評価し,改善するプロセスを通じて学習目標を達成する方法を探った。また,児童が自ら生成AIを操作する実践についても紹介し,その教育的意義と問題点を論じる。AI技術の進展に伴い,教育現場における生成AIの役割は増大しているが,学校や教師の役割も依然として重要である。