2008 年 16 巻 2 号 p. 23-37
個人レベルの業績評価情報が当該個人にどのように影響するのかについては,伝統的に契約理論を用いた分析が行われてきた.しかし,横田絵理(1998)『フラット化組織の管理と心理:変化の時代のマネジメント・コントロール』では,マネジメント・コントロールシステムが提供する情報の意味は,システムを取り巻く「心理的契約」という文脈によって規定されるという可能性を指摘した.本論文は,横田(1998)が指摘した命題の経験的な検証である.具体的には,個人の評価に伴う行動が心理的契約によってどのように影響されるのかについてのサーベイ調査を実施した.結論として,いくつかの心理的契約は,個人の評価に伴う行動に,有意な影響を及ぼすことが明らかになった.