ウシ血清アルブミンfraction-V(BSA-V)の脂肪酸含量を分析し,マウスおよびラット胚の発生に及ぼすBSA結合脂肪酸の影響を検討した.脂肪酸分析のためにガスクロマトグラフィーを行ない,脂肪酸の影響を検討するためにマウス4細胞期胚およびラット8細胞期胚を用いて培養実験を行なった.linoleic acid(54.55%)が脂肪酸含量の過半数を占め,以下,oleic(25.8%),stearic(12.27%)およびlinolenic(7.36%)acidであった.BSA結合脂肪酸はマウスおよびラット胚両発生に影響を及ぼし,ラットにおいてエネルギー的効果も示した.異なる脂肪酸(chemically defined lipid concentrate)の複合的な影響はマウスおよびラット胚両発生においてより効果的であった.
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