徒手理学療法
Online ISSN : 2434-4087
Print ISSN : 1346-9223
研究論文
Therapeutic Alliance in Physiotherapy Questionnaire-Patientsの日本語版作成
長島 英祐高﨑 博司
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2022 年 22 巻 2 号 p. 67-72

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抄録

患者が治療に対しどの程度同意しているかの患者とセラピストとの間の治療同盟を問うTherapeutic Alliance in Physiotherapy Questionnaire-Patients(CAF-P)は,治療効果や満足度と大きな関連がある。そこで本研究では,国際的な質問紙票の異文化適応ガイドライン(順翻訳,順翻訳統合版作成,逆翻訳,仮日本語版作成,パイロットテストの5段階)に準拠して14項目からなるCAF-Pの日本語版を作成した。運動器疾患の治療を受ける日本語を第一言語とする30名を対象としたパイロットテストでは,5段階数値評価スケール(1:日本語として全く意味が分からない,5:日本語として十分伝わる)で日本語として意味が伝わるかを評価し,スコアが1-3の場合はコメントを得た。スコア3の回答が420(30人×14質問)回答中3件であり,コメントをもとにより分かりやすい日本語に修正して最終的な日本語版CAP-Fとなった。日本語版CAF-Pは,今後の研究や臨床のセラピストのチェックリストとしての利用が期待できる。

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© 2022 日本徒手理学療法学会
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