自然災害科学
Online ISSN : 2434-1037
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青森県の市町村における災害曝露人口を考慮した防災体制の検討
中村 智行小岩 直人
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2022 年 40 巻 4 号 p. 483-496

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抄録
本研究では,青森県の全市町村において,防災体制のアンケート調査,ヒアリング調査や, GIS を用いて5 つの自然災害における災害曝露人口の抽出を行い,これらをもとに,現状の防 災体制について検討を行った。また,将来の人口減少を考慮した防災体制について定量的に検 討を行い,その方向性を示すことを試みた。 その結果,将来の青森県の市町村の人口は急激に減少するが,「災害曝露人口割合(災害リス ク地域)」は概ね維持されることがわかった。 また,青森県の市町村の2050年の「防災担当職員」を試算したところ,現状の防災体制を災害 曝露人口割合(災害リスク地域)に応じて維持していくには32市町村で防災担当職員を維持する 必要を明らかとした。 今後は,本研究で検討した方法を参考のうえ,防災担当職員を適切に維持することが望ましい。
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© 2022 日本自然災害学会
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