保健・医療・福祉の現場では多くの職種の協働が不可欠である.現場に浸透している「チーム医療」という言葉は,1970年代からよく使われ,旧国立病院管理研究所においても1975年には「McMaster大学における医師と看護婦のチーム医療」と題して研究会が開催されている.公衆衛生分野においても,旧国立公衆衛生院において1961年から合同臨地訓練と呼ばれる多職種による実習が開始されていた.2010年には厚生労働省に「チーム医療推進会議」が設置され,診療報酬上も栄養サポートチーム加算,呼吸ケアチーム加算などが開始されている.2024年 4 月からは医師の働き方改革として,時間外労働の上限規制が施行されるためタスク・シフト/シェアなど,多職種での協働が更に推進されることが不可欠であり,制度の見直し等が進められている.一方で多くの医療事故がチームとしての課題であることから,患者安全を担保するためにもチーム・トレーニングなども実施することで,より安全に効果的・効率的な治療・ケアを提供する真のチーム医療が期待される.