抄録
微酸性次亜塩素酸水による哺乳瓶消毒の可能性を検討するために,大腸菌および一般生菌について微酸性次亜塩素酸水と従来の消毒方法との滅菌効果の比較を行った.哺乳後と同じ条件にするために,哺乳瓶にミルクと大腸菌を入れ内容液を破棄後,同一条件で洗浄した.実験群は,従来消毒群(煮沸,電子レンジ,薬液)と微酸性次亜塩素酸水群(100mL,10 mL,5mL,1mL),洗剤洗浄のみ群,ポジティブコントロール群(洗浄・消毒なし),ネガティブコントロール群の計10 群とした.処理後の哺乳瓶に滅菌蒸留水を入れた検体液を,デオキシコレート寒天培地と普通寒天培地に培養し,陽性シャーレ数とコロニー数を計測した.その結果,すべての微酸性次亜塩素酸水群で従来の消毒方法と同様に,大腸菌と一般生菌に対する滅菌効果が確認された.以上から,微酸性次亜塩素酸水は新たな哺乳瓶の消毒方法として活用できる可能性が示唆された.
【キーメッセージ】
1.今回の研究は看護・介護のどのような問題をテーマにしているのか?
研究を行うきっかけとなったことはどのようなことか?
→ 親の負担軽減を目指すことをきっかけに,微酸性次亜塩素酸水を用いた新たな消毒法を検討した.
2.この研究成果が看護・介護にどのように貢献できるのか?あるいは,将来的に貢献できることは何か?
→ 微酸性次亜塩素酸水は安全で簡便な新たな消毒方法として活用できる可能性が示唆された.これにより親子の健康の維持,育児の負担軽減に貢献できる可能性がある.
3.今後どのような技術が必要になるのか?
→ さまざまな微生物や環境条件下での検証を重ね,安全かつ簡便な使用方法を確立させることが必要である.