原子力バックエンド研究
Online ISSN : 2186-7135
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ISSN-L : 1343-4446
研究論文
キャスク貯蔵施設の除熱性能評価
-スタック方式施設の除熱試験-
竹田 浩文古賀 智成亘 真澄坂本 和昭
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2002 年 8 巻 2 号 p. 145-153

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抄録

  使用済燃料を貯蔵するためのキャスク貯蔵施設に関しては,高い天井の中央に排気口を設けたキャスク貯蔵施設が使用されてきた.近年,新たにコストの低減と工期の短縮のため,施設の天井高さを低くし,側壁の吸気口と反対側に排気スタックを設けたキャスク貯蔵施設が提案されている.この方式では,冷却空気が吸気口から導入され,貯蔵部を横切った後,スタックから排気されることから,キャスクに対して直交流成分が強くなると予想される.よって,浮力上昇流が支配的な従来方式の施設と流れのパターンが異なることから,新たに除熱評価を行った.本研究では,実規模施設の1/5縮尺模型試験を用いた試験を行い,適用相似則を確認するとともに,施設の基本形状(天井高さおよびスタック高さ)が熱流動現象に及ぼす影響を評価し,以下の結果を得た.
1)天井高さは,キャスクの除熱特性には大きく影響しないが,天井温度への影響が大きい.
2)スタック高さは,キャスクの除熱特性に大きく影響する.除熱計算上で整合するスタック高さを検討した.
3)キャスク近傍には,自然対流による垂直流に加え,貯蔵部内を横切る水平流が存在する.この影響により,キャスクの熱伝達率は,垂直平板自然対流熱伝達率よりも大きい値となった.

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© 2002 一般社団法人日本原子力学会 バックエンド部会
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