抄録
種々の脂肪酸エステルの逆相HPLCによる分析を0~50% H20-MeOHを用いて検討した。検出は200~210nmで行った。保持容量と飽和エステルの酸及びアルコール残基の炭素数 (CN) との相関性を調べたところ, log (補正保持容量 : V) とCNとの間には良好な直線性が認められた。log V vs. CNのプロットの傾き (Δlog V/ΔCN) は溶離液の水含量 (%) の増加とともに直線的に増大することがわかった。不飽和メチルエステル/12 : 0-Meの面積比と重量比との間に良好な直線関係が成立することから, 本報で検討した諸条件下では逆相HPLCによる脂肪酸エステルの定量が可能であることが明らかとなった。