抄録
アミド型ビスクラウンエーテル3及び4を, アミノメチルクラウンエーテル1及びモルホリノクラウンエーテル2とアルキルマロニルジクロリドから合成した。さらに, アミノ型ビスクラウンエーテル5と6をアミド3と4の還元によって合成した。2個の15-クラウン-5環を持つアミド型リガンド3は, 錯安定度定数及び液膜輸送両方において, ナトリウムイオンに比べてカリウムイオンに対し高い選択性を示した。もう一つのアミドリガンド4及びアミンリガンド5と6は3に比べて選択性は劣った。これらのクラウンエーテルの分子構造と錯化能及び輸送能の関係を議論した。