2024 年 43 巻 3 号 p. 423-429
当法人における生活介護事業の役割を明らかにし,生活介護事業における作業療法士(以下,OT)の職業認識と求められる役割について把握することを目的として,サービス管理責任者2名を対象にインタビュー調査を行った.修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いたデータ分析の結果,14の概念が生成され,生活介護事業所の実情・役割・課題,作業療法の現状,OTのイメージや要望の6つのカテゴリーに分類された.職員との積極的な連携や知識・技術の伝達を求めていることが明らかとなり,事業所内での優先事項の確認や具体的な取り組みの提案につながり,作業療法の質や多職種連携を高めるための行動指針を得る機会となった.