2024 年 80 巻 18 号 論文ID: 24-18187
近年,地球温暖化防止に向けた再生可能エネルギーの導入が期待され,洋上風力発電事業が注目されている.秋田県に位置する能代港周辺は,洋上風力発電事業として期待されており,港湾区域内を含め複数の洋上風力発電事業の計画が進められている.能代港における環境影響評価項目の一つには,水質(水の濁り)が挙げられており,今後も国内における洋上風力発電事業は計画されているため,工事着工前と期間中における海洋環境の定期的な調査が求められている.本研究では,秋田県の能代港周辺を対象に,衛星観測日とSS濃度の現地観測日を1シーン同期させ,面的なSS濃度の分布状況を時系列に推定する手法を検討した.この結果から,対象海域のSS濃度分布の面的かつ時系列な変化傾向が効果的に示され,港湾工事のSS濃度のモニタリングの適用性が考察された.