2025 年 44 巻 3 号 p. 341-349
生活行為向上マネジメント(以下,MTDLP)を用いて「その人らしい生活」を目標に設定し介入を実施した訪問リハビリテーションが,要介護高齢者の心身機能,生活機能,および生活の質に影響を及ぼすかを検証した.6ヵ月間の介入の結果3ヵ月後,6ヵ月後において身体機能,生活機能,および生活の質に有意な改善を認めた.また,生活機能についてMTDLP群とヒストリカルデータによる対照群とを傾向スコアマッチングにて比較した結果,3ヵ月後,6ヵ月後ともに,MTDLP群は手段的日常生活活動に有意な改善を認めた.MTDLPを用いた訪問リハビリテーションは地域在住の要介護高齢者の「活動」と「参加」を促進させる可能性が示された.