抄録
本論は、距離が重み付けられた領域(WR: Weighted Regions)における制限付きウェーバー問題(Restricted Weber Problems)の近似解を、実用的で簡単な方法によって求める方法を提案する。その方法では、多数のランダム点によるドローネ網で平面をメッシュ分割し、その上で重み付の最短経路距離を計測することにより、複雑な条件付のウェーバー問題をネットワーク上での単純な最短路探索問題に置き換えている。そして、最短経路の近似解が、厳密解であれば成立する、光の屈折現象を説明するスネルの法則やレンズメーカーの式に従うことを検証している。さらに、自由形状を持つ、重み付領域がある条件のウェーバー問題の近似解を求めている。