都市計画論文集
Online ISSN : 2185-0593
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景観法に基づく景観計画を活用した高さ制限の実態に関する研究
大澤 昭彦中井 検裕中西 正彦
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ジャーナル オープンアクセス

2010 年 45.2 巻 p. 17-22

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抄録

本研究では、高さ制限手法として景観法に基づく景観計画を活用した自治体を対象に、高さ制限実施の背景・目的、高さの基準、事前協議等の手続きの観点から分析を行った。景観計画策定団体の約7割が高さ制限を行っており、行政区域全域に定量的基準を定めるタイプ1、行政区域の一部に定量的基準を定めるタイプ2、定性的基準のみを定めるタイプ3に大別できた。ゾーニング的な活用のタイプ1では大半が地上高さを用いているが、エリアを限定したタイプ2では、目的に応じて地上高さ、階数、D/H、標高等を使い分けており、タイプ1より厳しい制限値を設定している。一方、定性的基準のみを扱うタイプ3で用いられる基準の具体性は低く、事前協議や第三者機関の関与等を実施することで定性的基準を補完する傾向が強いことが確認できた。また、各タイプ共通の傾向として、景観計画は法的拘束力が弱いものの、高さの考え方を明文化する手段として意義があると認識されていた。

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© 2010 公益社団法人 日本都市計画学会
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