2018 年 53 巻 3 号 p. 581-588
コンパクト+ネットワークを実現するためには,立地適正化計画に整合した地域公共交通網形成計画の策定が必要であり,それを支援するような需要予測や計画評価手法の開発が求められている.本研究では,熊本県荒尾市で立案された立地適正化計画と地域公共交通網形成計画を例に,路線バス沿線住民の活動目的別外出頻度モデルと都市機能施設の立地に関する変数を導入した手段選択モデルを構築し,立地適正化計画に整合したバス路線網の利用需要の予測と計画評価を行う方法を提案した.さらに,持続的なバス運行を可能にするための通過ルートや料金の設定方法についても提案し,その有用性を検証した.