抄録
わが国において、災害復興手法として土地区画整理事業が多用されてきた。災害復興土地区画整理事業は、権利者数が多く、合意形成に時間を要し、復興まで長期間に及ぶと言われることもあるが、実際に発災から災害復興土地区画整理事業終了までの具体的な時間的経過については明らかとなってない。また、災害発生時には都市計画区域でなかった地域において、災害後に新たに都市計画区域を指定し、災害復興土地区画整理事業を行った都市も存在する。そこで本研究は、 1919年から2010年までに災害復興に土地区画整理事業を用いた事例を抽出した上で、(1)災害発生から土地区画整理事業の都市計画決定・事業認可・換地処分の4時点を把握し時間的経過を明らかにする。(2)災害発生時は都市計画区域外であったにもかかわらず、被災後都市計画区域を新たに指定した上で災害復興土地区画整理事業を行った事例を把握し、その実態を明らかにすることを目的とする。その結果、発災から事業認可まで平均1.00年、発災から換地処分まで平均9.06年であった。発災時都市計画区域外であったが、復興土地区画整理事業を実施した事例を26件確認することができた。