日本土木史研究発表会論文集
Online ISSN : 1884-8133
Print ISSN : 0913-4107
ISSN-L : 0913-4107
西欧近代風景画に見る
橋梁景観の主題性に閲する考察
窪田 陽一
著者情報
キーワード: 景観, 橋梁, 主題
ジャーナル フリー

1987 年 7 巻 p. 147-153

詳細
抄録
西欧の風景画を歴史的に通観し、橋梁が描かれた代表的絵画における橋梁景観の構図的特徴並びに主題としての取り上げ方について考察した。
西欧においては、人間中心的な世界観の歴史が長く、風景画の成立そのものが東洋よりも遅かったため、橋梁を描いた絵画は15世紀までほとんど見ることができない。また、この頃は宗教的な主題の背景としてしか風景が描かれておらず、橋梁が描かれても背景の構図を象徴的に統合する機能を持たせることに重点がある。バロック期の絵画においては、風景の中で行われる人間活動に重点が置かれたが、橋梁が副主題化した絵画が出現し始めた。そして、宮廷美術を舞台にヴェドウーティスタが登場し、都市景観そのものが主題として取り上げられるようになり、やがてロマン派の風景画を生み出し、橋梁のある風景そのものが主題化するに至る。この傾向は印象派にも受け継がれた。
著者関連情報
© 社団法人 土木学会
前の記事 次の記事
feedback
Top