抄録
フィリピンのセブ南海岸道路プロジェクトでは, 歴史的遺産がある地域を保全することの経済的価値を計測するために, 複数の道路整備代替案に対してCVM調査を行った. 本研究では, 1) 実施された複数代替案に対するダブルバウンドの二項選択方式の調査データには, 同一回答者による回答に起因する相関と下方修正バイアスが含まれており, 2) これらを明示的に支払い意志額モデルに導入すること, 3) 支払い意志額を代替案ごとに個別に推定するのでなく, 同時推定することによって, 支払い意志額の推定値の統計的信頼性を向上させた.