2008 年 25 巻 p. 723-729
本研究は, 航空便の遅れや欠航による空港のサービスレベルの低下を回避する上で, 空港管理者が実績の発着時刻に基づいてその後の遅れの発生を短期的に予測することが役立つと考え, 過去の遅れ時間データから統計的な法則性を見出す手法を検討した. 仙台空港における13ヶ月間の遅れデータの分析から, 非日常的な要因に起因する遅れや欠航の現象は正規分布には従わないことを示し, 独立成分分析 (ICA) を用いた分析を行い, 典型的に見られる遅れの要因とその波及パターンを考察した.