Journal of Pesticide Science
Online ISSN : 1349-0923
Print ISSN : 1348-589X
ISSN-L : 0385-1559
Original Articles
チャバネアオカメムシにおける2つのアデニンヌクレオチド輸送体パラログの解析
管原 亮平皆葉 正臣上樂 明也小瀧 豊美山本 武範篠原 康雄三芳 秀人塩月 孝博
著者情報
ジャーナル フリー HTML
電子付録

2016 年 41 巻 2 号 p. 44-48

詳細
抄録
アデニンヌクレオチド輸送体(ANT)は細胞核によってコードされるミトコンドリアタンパク質であり,ミトコンドリア内膜でATPとADPを交換輸送する役割がある.多くの生物はいくつかのANTパラログを有しており,その機能の違いはよくわかっていない.本研究ではカメムシ目の,チャバネアオカメムシ,ホソヘリカメムシ,エンドウヒゲナガアブラムシ,フジコナカイガラムシにおいてANTパラログ遺伝子を同定した.チャバネアオカメムシにはPsANTI1PsANTI2の二つの遺伝子がある.前者は調べた全ての発育ステージや組織で一定に発現していたのに対し,後者の発現量は1齢幼虫や成虫の触角で著しく低かった.遺伝子発現抑制実験の結果,PsANTI1の抑制は致死に至り,PsANTI2の抑制は成長に影響がなかった.よって,PsANTI1が殺虫剤の新規作用点となる可能性があると期待される.
著者関連情報
© 2016 日本農薬学会
前の記事 次の記事
feedback
Top