抄録
イマゾスルフロンの湛水土壌中における分解性を, イミダゾピリジンおよびピリミジン環の炭素を14Cで標識した化合物を用いて実験室条件下で検討した. 好気的および嫌気的条件下におけるイマゾスルフロンの半減期はそれぞれ約60日および3日と求められ, 分解速度に顕著な違いがみちれた. イマゾスルフロンはスルホニル尿素結合の開裂およびモノ脱メチル化反応を受け, 主要分解物として 2-amino-4,6-dimethoxypyrimidine (ADPM), 2-chloroimidazo-[1,2-a]pyridine-3-sulfbnamide (IPSN) および 1-(2-chloro-imidazo[1,2-a]pyridin-3-ylsulfonyl)-3-(4-hydroxy-6-methoxypyrimidin-2-yl)urea (HMS) を与えた. 処理後360日間における14CO2の生成量は, 好気的および嫌気的条件でそれぞれ11.0~48.3%および1.6~4.4%であった. 滅菌土壌の好気的および嫌気的条件下における処理30日後のイマゾスルフロンの分解性および分解生成物の量はHMSを除き, いずれも非滅菌土壌の好気的条件下のそれらとほぼ同じであった. イマゾスルフロンは, 好気的条件ではスルホニル尿素結合が加水分解を受けてADPMおよびIPSNを生成しながら漸次消失し, 最終的には二酸化炭素にまで分解され, 一方, 嫌気的条件では土壌微生物による分解を受けた後, 非抽出性化合物に変換されるものと考えられた.