1996 年 21 巻 2 号 p. 209-211
ブラシノライドによるイネ葉身屈曲およびマングビーン上胚軸伸長の促進活性を指標にして, ステロール (スチグマステロール,β-シトステロール, カンペステロール) グルコース配糖体の相乗作用を調べた.β-シトステロール配糖体とカンペステロール配糖体は3対2の混合物のままで調べられた. ステロール配糖体は単独ではまったく生物活性を示さないが, ブラシノライドと混用すると, ブラシノライド単独よりもイネ葉身屈曲試験において約6倍, マングビーン上胚軸伸長試験において約10倍活性が増強されることが明らかとなった. ブラシノライドに相乗作用を示すのはスチグマステロール配糖体に限られ, カンペステロール/β-シトステロール配糖体には観察されなかった.