日本公衆衛生雑誌
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病院勤務看護婦における職業性ストレスと喫煙習慣に関する研究
河野 由理三木 明子川上 憲人堤 明純
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2002 年 49 巻 2 号 p. 126-131

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抄録
目的 本研究の目的は,病院勤務看護婦における職業性ストレスと喫煙の関連を検討することである。
方法 中部地方の A 県内にある 6 つの一般病院に勤務している2,489人の常勤看護婦を対象として,無記名自記式質問紙調査を実施した。本研究では,基本的属性,喫煙習慣,Job Content Questionnaire 日本語版および努力-報酬不均衡モデル調査票日本語版を含む質問紙を作成した。女性2,017人を対象として基本的属性別および職業性ストレス要因別に喫煙率を比較するとともに,属性を調整したロジスティック回帰分析を行って,職業性ストレス要因と喫煙の関連を検討した。
結果 看護婦の喫煙率は22.9%であった。基本的属性別では現喫煙者の方が有意に年齢が高く,主任/婦長でスタッフよりも喫煙率が有意に高かった。職業性ストレス要因別では,上司からの支援が低い群,同僚からの支援が低い群,および仕事における報酬が低い群において喫煙率が有意に高かった。しかしながら年齢を調整したロジスティック回帰分析の結果,職業性ストレス要因と喫煙に有意な関連は認められなかった。
結論 病院勤務看護婦の喫煙率は22.9%であり,わが国の一般女性よりも高い傾向が認められた。病院勤務看護婦において,職業性ストレスと喫煙の関連はあまり強くないと思われた。現喫煙者の約70%が,看護学生時代またはそれ以前に喫煙が習慣化すると考えられるため,今後,看護学生時代からの喫煙行動も含めた検討が必要であることが示唆された。
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© 2002 日本公衆衛生学会
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