抄録
本論文では、生産財、特に生産設備に注目し、その利用時に品質上の不具合が発生した際に、設備の製造企
業である生産財製造企業が、不具合の発生原因を究明する方法を考察する。そこでは、設備の製造企業と利
用企業の2 拠点にまたがって発生する品質の不具合に対して、本研究では、“原因事象”と“経過事象”と呼
ぶ2つの概念のもとで原因を究明する考え方を示す。更に、品質不具合の発生を設備製造企業の良品提供能
力の不備・欠落と捉えた上で、これを前向きに認識し、トップマネジメントのもとで社員が発生原因の究明
に積極的に取り組めるようにするための“品質の瑕疵”との概念を提言する。最終的に、これらの提案内容
を複数の実事例に適用し、一定の成果が得られたことを明らかにする。