2018 年 61 巻 2 号 p. 150-155
油中液滴内でのBelousov-Zhabotinsky(BZ)反応をマイクロ波照射中,照射後観察した。この時,各液滴径に関して,マイクロ波照射時間,照射出力を変更し,熱効果および非熱効果が非線形反応に及ぼす影響を検討した。まず,小さい液滴では,その温度が周囲温度と同じになるため,マイクロ波照射中の反応促進効果が非熱効果であることが想定される。また,照射後の反応周期は,照射前の値に回復し,徐々に大きくなる。一方で,大きな液滴径では,マイクロ波が油相でほとんど吸収されないため,液液界面にマイクロ波が強く吸収される。そのため,照射停止後も,短い反応周期を維持したまま元の周期には回復せず,マイクロ波の照射履歴が残存した。このように,油相液滴内の反応制御には,マイクロ波照射出力,照射時間,液滴径が重要な因子であることを示した。さらに,液液界面を含む系において,マイクロ波照射の有効性を示した。