Journal of the Japan Petroleum Institute
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一般論文
メタンのCO2改質および部分酸化反応における酸素センサを用いたガス組成分析
室山 広樹 奥田 翔大松井 敏明橋上 聖川野 光伸稲垣 亨江口 浩一
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2018 年 61 巻 2 号 p. 72-79

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抄録

現在,水素は主に炭化水素の改質反応から製造されている。水素製造時に生成ガス成分の変化や触媒の劣化状況をモニタリングすることは重要である。本研究では,Ni/Al2O3触媒を用いたメタンのCO2改質および部分酸化反応の進行過程を解析した。触媒層内に酸素センサを挿入することにより,層内の複数の測定点において酸素分圧を求め,得られた値からメタン転化率や各ガス種の濃度を算出した。両改質反応において,酸素センサを用いた測定手法により得られたメタン転化率はガスクロマトグラフによる分析結果とよく一致し,本方法でメタン改質反応を正確に分析できることが確認された。定常運転時の転化率の経時変化より,触媒劣化の程度が層内の位置によって異なることが明らかとなった。また,部分酸化反応については,触媒層内のガス種と温度の分布から想定され得る反応機構を提案した。

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© 2018 公益社団法人石油学会
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